2011年5月6日(金)
名寄市に位置する「法弘寺」は、第17番札所と第27番札所。 寺院本尊を不動明王、霊場本尊を七佛薬師如来(第17番札所)、十一面観世菩薩(第27番札所)として、二つのご本尊が奉安されています。
若住職のご丁寧なお接待を戴き、お忙しい中、本堂内を案内していただきました。素晴らしい仏様の中でも、木像の真言十三仏は、実に見事なものでした。不思議な深いご縁でこのお寺に奉安されたというお話。 そして、本堂内の大きな「曼荼羅」も素晴らしいものでした。気が遠くなるような繊細で緻密な曼荼羅は、チベットの僧侶が8年かけて描き上げたものだそうです。曼荼羅そのものが宇宙を表し、「全ての命は、仏様に包まれ、繋がっていて、ひとつである」と表現されたものだそうです。
成田山 法弘寺 (真言宗智山派) 第17番札所・霊場本尊: 七佛薬師如来 第27番札所・霊場本尊: 十一面観世音菩薩
そして、大変有難いことに、ご住職に東日本大震災の被災者の方々へのメッセージを戴きました。
「人間に残された根本の力 それは祈りだ」
「『世の中は持ちつ持たれつ、ひとりで生きているのではなく、生かし生かされつつある』これが信義だ、と諭されたのですが、喜びが沸き起こってこない。躊躇していたら、神様が現れて、心ゆくまで『おんじ』を唱えなさいとおっしゃった。『おんじ』は祈りの言葉。『おん』は真言密教で一番大事な言葉です。心から湧き上がってくる祈りを象徴した言葉が『おんじ』。お釈迦様は『おんじ』を唱えて、最後の信義が完成されたのです。『おんじ』を唱えることによって、心の底から喜びが湧き上がってきて、この力で人を浄化しようという誓願を起こされたのです。人間の根本にある力は、人間の謙虚な祈りです」
南無大師遍照金剛 合掌 ◆法弘寺(ほうこうじ)
〒096-0014 北海道名寄市西4条南9丁目 Tel:01654-3-2264
◇ いくこ&のぼる
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