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宮沢賢治が繋ぐ絆 “Kizuna311”

2011/04/11 18:19 に 寺内昇 が投稿   [ 2011/05/13 0:56 に更新しました ]
2011年3月22日(火)。 

2011年3月11日、日本を襲った東日本大震災。日本中を悲哀の渦に巻き込みました。 毎日ニュースから流れてくる映像は、現実とは信じがたいほど恐ろしい光景が、繰り返し放映されています。 

史上最大の巨大地震、巨大津波の発生による多数の死亡・行方不明、被災地の方々の気持ちを想いおこす度に、張り裂けそうなほど心が痛みます。 さらに、原発問題、計画停電、ガソリン不足、電車運休、交通渋滞、物資輸送停滞、品不足などなど、たくさんの難問が課せられています。 

沢山の悲しいニュースが続く中、地震発生から10日目(3月20日)に「宮城県石巻市の倒壊家屋から祖母の阿部寿美さん(80歳)と孫の任(じん)さん(16歳男子)が奇跡の生還」という嬉しいニュースが日本中に広がりました。人間の命の強さ・尊さを改めて実感した瞬間です。 

こうした被災地、悲しみのどん底で悪夢のような状況においても、周りの人々の温かい支援に支えられ、想像を絶する苦しみから必死で立ち上がろうとする多くの人々の姿がそこにありました。 

日本中の人々から寄せられる支援物資、義援金、そして祈りのメッセージ。 今、日本への祈りのメッセージは、世界中に広がっています。 多くの人々が、「今、自分にできることは何か?」を必死で考え、行動しています。 

今まで、日常生活で不自由なく使用していた電気、ガス、水、ガソリン、食料に至るまで、使用量の減量を余儀なくされました。 

しかし、人々は痛みを分け合い、自ら日常品・燃料の節約に務めています。被災者の方々の苦しみが少しでも軽減できるようにと、支援物資を送り、義援金を集め、励ましのメッセージを贈り、多くの人々が祈り続けているのです。 

日本の繰り返される歴史の中で、幾度となく襲いかかってきた自然災害の時、人々はどん底に突き落とされ、倒されても、その都度立ち上がり、見事に再生を果たしてきました。 

これこそが、人と人との支え合い、助け合いの精神・大和魂。。。 苦しければ苦しいほど、その大きな困難を乗り越えて立ち上がる事のできる日本人の凄さ、偉大さが示されたように感じます。 

 こうした中、俳優・渡辺謙さん(51歳)と脚本家・小山薫堂さん(46歳)が、東日本大震災の被災者を激励するメッセージサイト「kizuna311」を、3月15日に開設しました。

   
#01 「雨ニモマケズ」作:宮沢賢治 語り手:渡辺謙
#01 「雨ニモマケズ」作:宮沢賢治 語り手:渡辺謙


国内外の著名人のメーッセージを、YouTube を通じて配信。
渡辺謙さんは、宮沢賢治の「雨ニモマケズ」を朗読。 吉永小百合さん、役所広司さん、香川照之さん、浅丘ルリ子さんなど、多くの方々の励ましのメッセージが続々と届けられています。

いま、この国にある最高の財産は「絆」である。。。 
“ Tsunami ”よりも、
“ Kizuna ”という日本語を 世界の共通言語にしたい。。。

そして、渡辺謙さんが朗読する詩・宮沢賢治は岩手県出身。明治29年(1896年)8月27日、現在の花巻市で生まれ、昭和8年(1933年)9月21日急性肺炎で37年の生涯を閉じました。 

 宮沢賢治の生まれた1896年、6月15日に明治三陸地震発生。 生涯を閉じた年(1933年)の半年前の3月3日には昭和三陸地震が発生。 いずれの地震もマグニチュード8を超える巨大地震だったそうです。

まさに宮沢賢治の生涯は、明治と昭和の時代を渡り、三陸沖地震ではじまり、三陸沖地震で終えるという、まさにふたつの地震が「生と死」を表すものとなりました。 

宮沢賢治がこの世に命を受けた1896年から115年の時を超え、再び平成の三陸沖地震が襲いかかってきたのです。 私達日本人は、かつて味わったことのない困難な状況において、今この瞬間、何かを感じ、何かを受け取り、どんな行動を起こしていけばいいのでしょうか???

どんな苦しい時でも、この世に命が与えられている限り、  
決して、ひとりではないということ。。。 
 人は支え合って生かされているということを決して忘れてなならい。。。 
いつも心に感謝の気持ちを抱いていれば、心は温かく笑顔になれる。。。 
 そう信じて、祈り続けます。 
 全ての命のために、感謝をこめて祈り続けます。。。


「銀河鉄道の夜」予告編(日本語版)
「銀河鉄道の夜」予告編(日本語版)


宮沢賢治が80年も前に書き留めておいた未完の作品「銀河鉄道の夜」。。。 
銀河に沿って北十字から始まり、南十字で終わる異次元の旅。。。 
それは、死者の魂を天上に運ぶ銀河鉄道の旅の物語です。。。 

 2006年、デジタルファインアーティストKAGAYA氏(43歳)が、その幻想的世界をプラネタリウムのドームいっぱい、360°に広がる銀河のパノラマ風景を実現させました。

心苦しい時、一瞬、心を無にして、 
魂を震わせるような幻想的な銀河の世界に心ゆだねて 
いつの日かきっと、心和らぎ、心温まる時が訪れますように。。。。。 

東日本大震災で被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。 

合掌

 いくこ&のぼる

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