2011年12月18日(日)
2011年10月、熊野地方では、熊野三山(和歌山県)を訪れました(ドライブマップはこちら)。
熊野三山(くまのさんざん)は、熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社の三つの神社。

八咫烏@熊野本宮大社(撮影:2011年10月17日)

左:熊野速玉大社 右:熊野那智大社
熊野本宮大社は熊野三山の中心で、全国に3000社以上ある熊野神社の総本宮。
主祭神は家都御子大神、本地仏「阿弥陀如来」とされ、
神を父に、仏を母として祀る、神仏習合。
熊野は
「人生甦りの地」
「黄泉還り(よみがえり)の地」
「人生の出発(たびたち)の地」
ともいわれ、
心を甦らせ、新たな心境に至る聖地。。。
参道入り口の鳥居は、
神が宿る神域と人間が住む俗界を分ける結界を表し、
それに続く参道は
心整えていくアプローチの境地。
杉木立の石段参道に
立ち並ぶ「熊野権現」の奉納幟。。。
158段の石段を一歩一歩踏みしめ
心静め、心整え
神の宿る神域に導かれていきます。。。
2004年に登録された世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に含まれる、熊野本宮大社。
今は、社殿の屋根の大修復・葺き替え工事中。
葺き替え工事は1968年(昭和43年)以来およそ42年ぶり
着工は、2010年(平成22年)10月2日より
全ての工事は、2年後の2012年(平成24年)9月までに終える予定とのこと。

左:熊野那智大社からの景色 右:熊野本宮大社参道
熊野本宮大社の神紋となる八咫烏(やたがらす)
八咫烏とは熊野の大神(素盞鳴尊)のお仕え
「八咫」とは大きく広いという意味をもつ
八咫烏は太陽の化身
八咫烏の三本の足は
「天」・「地」・「人」を顕わす
天とは神様。地とは大地。
つまり太陽の下に
神様と自然と人が
血を分けた兄弟であると云うことが示される。。。
JFA財団法人日本サッカー協会のマークは 八咫烏(やたがらす)。
八咫烏の由来や歴史にちなんで、1931年(昭和6年)にデザインされたもの。

左:神門@熊野本宮大社 右:竜@熊野本宮大社
今年2011年9月に襲い掛かった台風12号の紀伊半島豪雨災害により、
浸水被害を受けた熊野本宮大社近くのある本宮地区周辺は
未だに無残な爪痕が残されていました。
そんな中、復興を目指して立ち上がった地元の若きパワー
「SAVE KUMANO ショップ」(SAVE KUMANO 発起人:
大竹哲夫(み熊野ねっと)さん、横瀬恒人(熊野鼓動)さん)
実店舗とネットショップという2つの情報発信で、熊野復興に役立てようと奮い立つ。
私達が訪れた10月17日オープンとなった小さな店舗には、めはり寿司などのお弁当、
熊野サイダー、梛の葉ペンダントなどが販売。
私達も早速、お弁当、おにぎり、お茶を戴き、車の中でランチ。とっても美味しかったです。
営業は期間限定で3月末までの予定とのこと。
「SAVE KUMANO」メッセージ:
「SAVE KUMANO」とは、単に「被災地である熊野地域の復興を応援してください」というメッセージだけではありません。
本来熊野には、自然を尊敬し寄り添って暮らすこと(自然崇拝)や、異なった考えを受け入れて繋がっていくこと(神仏習合)といった精神性があります。
現在の日本人が忘れかけていたこうした大切なもの(=熊野的な精神性)を私たちひとりひとりが心の中に取り戻し、大切にしよう(=save)という普遍的なメッセージを込めています。

左:SAVE KUMANO ショップ 右:台風12号による土砂崩れ時の記録
多くを学び、
多くのメッセージを受け取り、
たくさんのパワーに導かれた熊野に
日本再生の大いなる祈りをこめて。。。

熊野那智大社から臨む「那智の滝」
◇ いくこ&のぼる
|